時間は掛かるけど、土壌環境は変わり緑は元気になります。
植栽工事が完工しての1年目は、樹木をはじめ植物にとっては、植えられた場所の環境に馴染むための期間で、その間は葉っぱの色が薄かったり、虫に食われたり、落葉したり、過酷過ぎると枯れてしまったり・・・と様々な状態になります。
初めて緑を育てる方にとっては、心配になる状況かと思いますが、サフラン流の育て方としては、土壌菌の力を借りて、適時の水やり必須で、見守り続けます。
そこで今回は、あまり好条件ではない土の状態のお庭の、変化の様子をご紹介します。
2018年6月。
新築外構・庭工事を承り、植栽工事中の様子です。こちらの土地は、元々大きな機械などを置く場所だったため、地面の中は砕石やコンクリートが厚く残っており、植物を育てるには厳しい環境なため、通常なら土壌改良だけするところを、客土といって、黒土を30cm入れています。そして、ヤマコウバシ、ジューンベリー、アオダモ、ソロなどの雑木を植えました。周りに遮るものが全くなく、日当たりが抜群な庭です。
目隠しのために常緑樹のソヨゴやウバメガシを植えてます。ちなみに、ウバメガシは、備長炭の原木になる木です。
2019年5月。
植栽工事完工から1年程経過。新緑の季節なので、葉っぱの色が薄いこともありますが、門柱裏に植えたヤマコウバシの葉っぱの数も少なく、ちょっと元気ない感じです。
グランドカバーのダイカンドラも広がって一面緑になっています。
ですが、よーーく見ると、土の表面が湿った感じ(クリックして拡大して見てください!)で、水はけが悪そうです。客土の下の状態が影響しているのかと思われます。ちょっと心配な感じなので、メネデールやえひめAIなど微生物資材をあげて様子を見ます。
2022年8月。
完工から4年経過。あのじめじめな地面の印象で、大丈夫かな〜??と気にかけてる庭だったのですが、グランドカバーの状態がかなり良くなっています。ワサワサしてます。変わってきてます!!
門柱裏のヤマコウバシです。枝葉が増えて、大きくなってきてます。
ウバメガシもかなり成長して、目隠しとしての役割をしてくれそうな感じになってきました。
剪定して、ちょっと透かしました。(写真を撮る角度が違いますが・・・)
ジューンベリー、ソロも元気になっています。樹高や幹の太さは、完工当時からあまり成長していませんが、土壌が出来たこれからで、成長コントロールする剪定がはじまります。
ここまでの過程で特別なことはしていません。お水やりと、時に微生物資材を撒くくらいをお願いしました。雑草取りは頑張ってされていたのかな??今は、どこからか飛んできた種のシソが増えたり、ご近所さんから飛んできたユリの花を楽しまれていらっしゃいます。
植物は、根圏微生物や菌根菌、共生菌が育つと、自然に土壌改良され、自然と育っていきます。山の植物が、誰が手入れするわけでもなく、存在するように。なので、大らかな気持ちで成長を見守るのが良いかと思います。
・・・と言っても、山の環境とは違った住宅街の中に木を植えて、モリニワを一から造っています。植物のことはわからないことだらけ、健全に育つように日々勉強し、一緒に見守らせていただいてます。ご安心を。